HOWTO

植物が枯れる?根腐れの原因は水であり水ではない!水やりのコツ総まとめ

初心者が陥りがちな植物を枯らしてしまう行動の中で、大部分を占めているのが水やりではないでしょうか。

"土を乾かしてしまったら植物が枯れてしまいそう"

"水は毎日あげるもの"

と思っていると植物は元気に育ってくれません。

カンタンなようで意外と奥が深い水やり。筆者も慣れるまでは根腐れが原因で植物を多く枯らしてしまいました。

実は根腐れの原因は、水であり水ではないのです

 

今回は根腐れの原因と対策、根腐れした際の対処をご紹介します。

この記事を読めば植物がドロドロ、なんだか汚くなってしまった。。なんてことは無く上手に育てる大きな一歩になるのでぜひ参考にしてみてください。

根腐れとは

そもそも「根腐れ」とはその名の通り、根っこが黒くスカスカ、ふにゃふにゃの状態になり腐ってしまうことです。

進行すると幹までやわらかく腐食してしまい最終的に枯れてしまいます。

しかし初期段階で気づき対処することができれば、大事な植物を救うことも可能です。

根腐れの症状

根腐れの症状として見られることをご紹介します。

  • 葉先の育成不振
  • 新芽がでない
  • 全体的に元気がなくしおれている
  • 幹がやわらかくなっている
  • 異臭がする

これらに当てはまったら根腐れの場合が多いですね。一つずつ見ていきましょう。

 

葉先の育成不振

葉先の不調は根っこの不調であることが多いです。

根腐れしていると葉先がうまく育たなかったり、葉先が枯れることも。

ただ、根っこが鉢いっぱいに増えて根詰まりしている場合もこのような症状となる場合もあるので一概には言えません。

根腐れした時に出てきたモンステラの新葉です。葉先が茶色く穴が開いて出てきてしまいました。

新芽が出ない

先ほどのモンステラのお話ですが、うまく育たなかった新芽を最後に半年以上新しい葉を出してくれませんでした。

それまでは成長スピードもそれなりに早く、また新しい芽が出てる!と思えるほどでしたが、ほとんど成長もせず造花のようでしたね。。

あと、モンステラなどのサトイモ科の植物は水やりをすると葉先から余った水分を放出することがありまして、水やりした翌日に鉢の周りが濡れていて不思議に思ったります。

その現象は植物の調子のよい時に出るのでむしろいいことなのですが、根腐れしてからはそれもなくなってしまいました。

根が減ってしまったので水を吸い上げる力が弱くなったためと推測しています。

全体的に元気がなくしおれている

素人目でもわかるくらいなんだかしんなりしてきます。葉がシャキッとせず張りもありません。

幹がやわらかくなっている、異臭がする

根腐れが進行して茎や幹まで腐り次第に腐敗臭がすることがあると思います。ここまで進行してしまうと復活は厳しいものになってきますね。

根腐れの原因

一言でいうと、”酸素不足”です。

土壌栽培の場合水やりで水分を吸収し、土が乾く際に空気(酸素)を取り込む。これの繰り返しなんです。

そのため、土で育っている植物にとってこれらの環境は致命的。

  • 土が乾ききる前に頻繁に水やりをしてしまうため土に酸素が入らず根っこが酸欠になってしまう
  • 土の水はけが悪いため、水が長時間土の中に滞留してしまう
  • 鉢受けに水が溜まりっぱなしのため常に土が濡れている

 

………

 

…余談になってしましますが、酸欠が原因だとすると少々疑問が出てきました。

では、なぜ水耕栽培の植物はずっと水に浸かっているのに根腐れしないのでしょう。

答えは意外なもので、単純に"根っこの種類(性質)が違う"からなんだそうです。

水耕栽培には水耕栽培に適した根が、土耕栽培の場合は土耕栽培に適した根が生える。そのため、水差しで根を生やしてから土に植え替えても水差しで伸びた根は土の中では成長できない場合もあるようですね。

参考:日本植物生理学会ページ

少し難しいですが、土壌栽培は水耕栽培に比べ吸水、養分摂取をするために根が発達するが、水耕栽培は常に水に浸かっている状態なので土壌栽培より根が発達する必要がない。

植物の種類や成長状態、育成環境にによっては水耕⇔土壌の環境変化に耐えることができないという解釈をしました。

あとは、土壌に比べ雑菌が少ない、水を取り替える際に酸素も供給されることから水差しなどの水耕栽培(常に水に浸かっている状態)でも根腐れはしないんですね。

水やりのポイント

根腐れの原因から、植物には酸素を与えることも必要ということがわかりました。

水やりのポイントをまとめてみるとこのようになります。

水やりポイント

  • 水はけのよい土を使用する
  • 土が完全に乾いてから、底から流れ出るくらいたっぷり水を与える
  • 鉢の中で水が滞留するような状態にしない
  • 水やりをしたら風通しの良い場所に置き、蒸らさない

まだ未熟な株は水を必要とするので水切れしないように気を付けます。

よく「土の表面が乾いたらたっぷり~」と言われたりしますが、表面が乾いても中はまだ湿っているということは多々あります

大きくなれば室内の場合は特にちょっと水やりを忘れたくらいでは枯れたりしませんので、なれるまで乾かし気味に育てた方がうまくいくと思います。

気を付けたい季節

夏と冬のポイントはよく言われていて知ってる方も多いと思いますが、個人的には梅雨が気を付けたいポイントです。

梅雨:湿度が高く、水やりをしても土が乾きにくい時期ですので土の表面だけでなくしっかり乾いてから2.3日後に水やりした方が無難です。
サーキュレータなどで風通しを良くしてあげるのもGOOD

夏:真夏は暑さで水がお湯になてしまい、根が蒸されてしまうので夕方や夜など涼しい時に水やりをします。

冬:寒くなると植物の生長速度は遅くなるので水分も成長期ほど必要がなくなりますので少々乾かし気味で様子を見ましょう。

また、水やりして寒い場所に置いてしまうと株が弱ってしまうため、日中の温かい時間帯や、温かい部屋で水やりします。

冷たい水ではなく20度前後のぬるめの水を与えると植物のストレスも少なくなります。

それでも根腐れしてしまったら?

気を付けていても、植物の種類や鉢の種類や環境によって根腐れしてしまうこともあると思います。

なんだか調子が悪そうかなと思ったら早めに対処してあげましょう。

根腐れした時の対処

 

step
1
植え替える

根腐れが疑われたら根っこの様子を見るために植え替えます。

根腐れしている場合、根っこが黒くボロボロと取れてしまうのでできるだけ正常な根を傷つけず腐っている根と古い土を取り除きます。

古い土は雑菌が繁殖している可能性があるので新しい土を使用します。

 

step
2
葉を減らす

根っこが少なくなってしまった場合、根から水分を吸い上げる力が弱くなりますので葉から水分が蒸散しすぎてしまうのを防ぐため葉をカットして本数を減らします。

この時すべてカットせずに光合成をするための葉は残しておきましょう。

 

step
3
乾かし気味にして静養させる

しばらく水やりを控えて乾かし気味にします。

直射日光や、急激な環境の変化などのストレスは避けてましょう。早く元気にしてあげたいと肥料をあげるのは厳禁です。

 

筆者は上記の方法で、根っこが2本くらいになてしまったモンステラが新葉を付けるまで回復させることができました。(半年ほどかかりました)

おわりに

いかがでしたでしょうか。今回は根腐れにフォーカスしてまとめました!

水やりのポイントをおさえてこれからの梅雨時期を元気に乗り越えていきましょう。

-HOWTO
-,