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パキポディウム・グラキリス実生の始め方まとめ~種まきから発芽~

植物の沼にハマってしまう植中毒者にも大人気コーデックス(塊根植物)の世界。

今回はコーデックスであるパキポディウム・グラキリスの種子を手に入れたので、発芽させるまでに必要な物から発芽までの記録をご紹介します。

この記事を読めば、グラキリスの実生ってどう始めればいいの?と迷うことはありません。

こんな方におすすめ

  • パキポディウムの実生を始めたい
  • 育て方を参考にしたい
  • 色んな情報があってどうすればいいのかわからない

はじめに

筆者としてはコーデックスを種から育てるのは今回が初めてです。

ネットで調べれば種からの育て方はいろいろ出てきますが、今回は情報をかき集め、一部検証もしてみながら結果を記載していきます。

これを読めばきっと初心者でも実生できるということになりますね。

パキポディウム・グラキリスとは

アフリカや、マダガスカルが原産のコーデックス(塊根植物)で和名は象牙宮(ぞうげきゅう)と言います。幹がコロンと丸くかわいらしく育つことから人気の種類です。

立派なグラキリスは数万円と高値で売られていたりしますが、コーデックスは男性にも人気な植物でハマる人も多いようです。

タイトルにもある通り、種から人の手で育てられた株のことを「実生(みしょう)」、対して原産地から輸入された株のことを「現地球(げんちきゅう)」と呼ばれます。

実生株は日本の環境に慣れているため比較的育てやすいですが、現地球株は輸送や環境変化によるストレスに耐えられず枯れてしまう場合もあり育てる難易度が高くなります。

グラキリスの播種に必要なもの

まず種まきするために準備したものはこちら。

用意するモノ

  • 種子
  • スリット鉢
  • 腰水用の容器
  • バーミキュライト
  • 赤玉土(小粒)
  • メネデール(成長促進剤)
  • ダコニールまたはベンレート(殺菌剤)

筆者はフリマサイトで種子を購入しましたが、他にはヤフオクやseedstockというサイトでも購入できます。

seedstockさんはコーデックスの他にも、アガベやアロエ、パッションフルーツなど様々な種子も購入できます。

種は新鮮であればあるほど発芽率が高いのでいつ採取された種なのか確認できると安心です。

他の資材などはcharmでまとめて購入しています。色んな商品をまとめ買いするならcharmさんは便利ですね。

腰水用の容器は何でもよかったのでダイソーで購入しました。

 

根腐れした時にも使えるのでメネデールは一家に1本持っておくと何かと便利です。

 

植え付け

種子の下準備

植え付ける前に種子の下処理として、メネデールとダコニール水溶液に半日ほどつけておくという情報が多く感じました。

メネデールは成長促進用に、発芽を促すために使用します。芽根出ーる。

ダコニールは殺菌剤です。何せ、実生のパキポディウムを育てるにはカビとの闘い

発芽させるには高い気温と湿度を保つ必要があり、ただでさえカビにとって過ごしやすい環境となりますが、特にパキポディウムはカビに侵されやすいそうです。

カビてしまうと一気に発芽率が下がってしまうためここは慎重に丁寧に殺菌する必要があるのです。

検証

今回は1000倍希釈した

ダコニール+メネデール(1:1)液に浸した種子

ダコニールのみに浸した種子を5粒ずつに分けて発芽に違いが出るのか検証してみます

2021/4/25

ポットと用土の準備

用土はバーミキュライトと赤玉土(小粒)を1:1で混ぜたものを使用します。

赤玉土は微塵(みじん)と呼ばれる細かい砂が多かったのでふるいにかけました。この微塵が多いと水はけが悪くなります

スリット鉢に用土を7分目ほどまで入れ、上から熱湯をかけ消毒しました。

今回使用したスリット鉢は柔らかめで、熱湯を直接ポットにはかけず土にかけても変形はしませんでした。

注意

※ポットの素材によっては熱湯で溶けてしまう可能性もあるため注意してください。熱湯不可の場合はアルコール消毒などで代替するとよいかと思います。

バーミキュライトは無菌石ですが赤玉土とスリット鉢にも念には念を入れ消毒していきます。(やらなくてもOK)

冷めたら、表面をやわらかくして種子から出た根が土に潜りやすくするため、スリット鉢の8分目あたりまでバーミキュライトをかぶせます。

種まき

準備したスリット鉢へ種子を置いていきます。

日光を好む種子(好光性種子)のため種子の上から土をかぶせる必要はありません

発芽までコットンの上で様子を見ようと思ったのですが、5日経っても発芽が見られなかったので途中から土に植えることにしました。早いと2.3日で発芽するようですね。

※腰水する容器を個別で用意し検証は継続しています。

検証結果

メネデール+ダコニール水溶液とダコニールのみの水溶液に浸した種子の発芽の違いは。。。

※ここで言っている発芽とは子葉が出ている状態ではなく外殻から白い部分が出てきている状態のことを言っています。

検証結果

【メネデール+ダコニール】

検証開始日:2021/4/25
発芽確認日:2021/5/6
発芽確認数:2021/5/6までに1つ発芽

【ダコニールのみ】

検証開始日:2021/4/25
発芽確認日:2021/5/3 2つ
発芽確認数:2021/5/6までに5つすべて発芽

2021/4/26

各水溶液に浸してから1日経たずして、茶色い表皮がぱかっと割れました。(赤丸の種子)

この時点ではダコニール+メネデールチームが優勢でした。

2021/5/3

最初に表皮が割れはじめたのは、ダコニール+メネデール水溶液の方でしたが、期待とは裏腹にあまり変化が見られなかったチームダコニールが発芽しました。

他のものとの違いは腰水していた容器が違ったくらいです。

室温は20度以上保てており、日中は南向きの出窓で日光を当てています。

どうやら腰水+蓋をして湿度を高く保つとよいそうなので検証9日目からケースに蓋をするようにしました

蓋をしたのが功を奏したのか、次々に発芽が始まりダコニールのみのチームはカビることなく5粒すべて発芽しました!

しかしながらメネデール+ダコニールチームはあまり動きがなく、残念ながら今回の検証ではメネデールの力を実感することはできないという結果に。

検証結果まとめ

・発芽までは1週間前後(室温20℃前後)

・腰水+蓋をして湿度を保つ

・ダコニールは必須!メネデールはなくても可

おわりに

ワイルドな現地球や大きな株もよいですが、実生を始めると日に日に情が沸き可愛さも増していきます。

種殻がぽろっと取れてキュートな子葉が顔を見せた瞬間がなんともかわいいですよ

発芽はやはりメネデールの方が早いかなと思ったのですが、意外な結果となりました。

環境は一緒なのでとくに違いはないはずなのですが、もう少しメネデールの量を多くしてもよかったのかなーと結果を見て思いました。

発芽までは成功したので、グラキリス成長記録はシリーズ化しようかなと思っています。

よかったら遊びにきてください!

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